シンガポールから見た日本の求人事情@iums2017singapore

シンガポールで働いている管理人が、日本の転職やバイトの求人について2017年より切り込んで解説。International Union of Market Congress。求人の国際市場連合会議目指します。

理容師からの転職を考える!もうこんな年齢だし…今更サラリーマンになれるの??

美容師・理容師というのは、職人としての技術を身に付けていくため、一般の会社員と大きく違うのは、その仕事を志望してきた。ということです。
「どんなことをする会社なのか良く分からずに入社した」
「なんとなく就職活動を行って、採用になったから入社した」
「何をやりたいのか自分でも分からず、とりあえず働きだした」

というような方はまずおられません。

「最先端のデザインやファッションに憧れて」
というアグレッシブな理由や、
「家が床屋なので、後を継ぐ」
というような方も、大なり小なりその世界を目指してきた方達です。
美容師と理容師は厳密には違うのですが、現在はずいぶんこの境界線も曖昧になってまいりましたので、ここでは「理容師」としてお話しを進めてまいります。
 
やりたくて始めた仕事。それでも迷いは生れてきます。
「理容師からの転職」
について、注意点や手段も含め掘り下げてまいります。


憧れてはじめた理容師を辞めたくなる時

理容師に多い転職理由とは?

1、 勤務時間の長さと終業時間後の技術練習による長い拘束時間
2、 先輩・上司との特殊な関係性
3、 ノルマや歩合による給与体系
4、 一日中立ちっぱなしで休憩などもお客様の状態次第
5、 生活リズムが一定ではないために体調不良を起こす
6、 上記のような状態に上司・先輩も置かれている
7、 理容店の減少による将来への不安
 
少し詳しく触れて行きます。
 

1、 勤務時間の長さと終業時間後の技術練習による長い拘束時間

店舗によっても違いますが、営業時間が9時から20時というのが一般的でしょうか?
これだけで11時間ですが、これは店の営業時間です。開店前の準備や清掃がありますので、開店1時間前には出勤でしょうし、閉店後も片付けがあります。
お客様が閉店前の受付時間ギリギリに見えられたりすると、もっと遅くなります。

営業時間後に居残りで技術取得の練習などをすることもありますので、拘束時間は非常に長いものになってしまいます。
一般企業のように、居残り練習をしても残業代が付くわけでもありません。
自分の時間が取れないというのは、やはり辛いものです。
 

2、 先輩・上司との特殊な関係性

上司・先輩・同僚については、職業柄様々な人が集まります。
子供の頃から理容師に憧れ、専門学校へ通い、普段からお洒落に強い関心を持っている者や、親が理容師をやっていて後を継ぐために短期間のつもりでやって来る者、また中卒で結構な不良だった者など様々です。
そこに職人の気質もありますので、どこか体育会の色が強かったりもしますので、人間関係に悩む人が多いのも事実です。
 

3、 ノルマや歩合による給与体系

会社員のような安定した給与体系ではないことに、結婚や将来のことなどを考えると不安が出てきます。
 

4、 一日中立ちっぱなしで休憩などもお客様の状態次第

立ちっぱなしなのは当然ですが、お客様の状況が最優先なので、休憩どころか食事も摂れないなど体力的な負担はかなり厳しいものがあります。
 

5、 生活リズムが一定ではないために体調不良を起こす

睡眠不足・食事や休憩がまちまちで、生活リズムが取れず、体調不良などになってしまいます。
 

6、 上記のような状態に上司・先輩も置かれている

職場の者が皆、上記のような状態で、尚且つ接客業のストレスもあり、人間関係がギスギスしてくることもあるでしょう。
 

7、 理容店の減少による将来への不安

将来、自分の店を持って独立。という夢を持っているが、理容業界全体の減少が不安になっている。
平成22年に理容業概要が厚生労働省より発表されましたが、それによると全国の理容所は昭和60年をピークに減少傾向となり、平成8,9年と若干増加したものの、平成10年以降再び減少しています。
この現象数値には全国理容衛生同業組合に参加していない低価格チェーン店も含まれていますので、それら1000円カットなどの店の増を考えると、既存の理容店の減少はもっと激しいものとなってしまいます。
 


そうだ!転職しよう!経験を活かせる転職先は?

職人とサラリーマンは何が違うのでしょうか?
よく言われるところでは、
サラリーマンは自分を査定する上司に向かって仕事をするが、職人はお客様に向かって仕事をする

これは自分を評価してくれる相手ということでしょうか。
しかし職人気質のサラリーマンもいますし、サラリーマン然とした職人もいます。
いずれもサラリーマンより職人を上に扱っているということです。
サラリーマンもさほど居心地が良い場所ではないことを覚悟しなければなりません。

 

理容師から目指す人が多い転職先

リラクゼーション業界(セラピスト・マッサージ・エステ・スパ)

メンズビューティー業界

接客業(ホテル業・飲食業界・販売など)

美容用品業界(化粧品・ヘアケア関・美容機器関係)


などですかね。
ただし美容業界という広い括りになれば、化粧品をはじめとする商品を扱う会社もありますので、多少なりとも知識やトレンドが掴めるのかもしれません。
そしてやはり接客の経験を活かせるのは強いですね。

 


理容師の転職で年齢は何歳まで?

転職の年齢については、理容師だから何歳までということはありませんが、若い方が転職に有利なのはしかたがないことでしょう。
特に理容師という業界を離れて異業種ということになれば、年齢が上がるほど厳しいものになっていきます。

だからといって諦める必要は全くありません。
転職の限界年齢は35歳などと言われたりもしていますが、現実には35歳を過ぎた転職者は意外と多いのです。
総務省統計局による労働力調査によると、35~44歳の転職者は、25~34歳についで2番
目に多い事がわかります。
 

てことは40代理容師からの転職でも大丈夫なの?

40歳になっても定職に就かずバイトやパートの経験しかないという人でもチャンスはあるのですから、厳しい修行に耐えて何年も頑張り、その店の収益に貢献してこられたのです。人生の中でそこにしか居場所がない。などということは決してありません。

本当にやりがいもなく、毎日不平不満が溜まり、将来目指していた独立に未練がないのでしたら、思い切って転職活動をすることをお勧めします。転職を勧めるのではありません。
個々の事情もあり、ご家族がいらっしゃる方もおられることでしょうから、諸事情が分からない私が転職をお勧めするわけにはまいりませんが、転職の活動に関してはお勧めします。

不平・不満・不安を抱えて悩んでいても解決の糸口は見つかりません。現職を退職しなくても転職活動は可能なのですから、まずは動いてみることです。そこで理容師の外の世界を見て聞いて触れることは、たとえ転職を思い留まったとしてもプラスになる事でしょう。
もしかすると、その転職活動が理容師を続ける上でも役立つかもしれません。また、新しいやりがいを持つことのできる世界と出会えるかもしれません。
40代はアスリートの世界では引退を考える時期ですが、40代の体力・気力・経験・知識は正に充実期と言っても過言ではありません。


うーん。ピンとこない…サラリーマンには転職できる?

理容師という仕事から一般のサラリーマンに転職すると、何が変わるのでしょうか?
そして何が変わってほしいのでしょうか?
 
自分の自由になる時間が欲しい
これが真っ先に挙げられるでしょう。
工場勤務で働けば9:00~17:00でお昼休みなどの休憩時間もしっかりと取れます。残業ということになれば、当然残業代が支給されます。
今、当然と書きましたが、この当然が理容業界にはなかったはずです。
とにかく今まで持てなかった自分の時間が欲しいというのが最優先だと考えるのでしたら、工場で働くのがいいのかもしれません。
 
接客を活かしたい
サービス業ということになるのでしょうが、土日の休日というのは理容師の時代と同じく取れないでしょう。また9:00~17:00というわけにはいきません。それでも職人として働いていた理容師の時代よりも多くの自分の時間が持て、接客が好きなのであれば、培ってきた経験も活かせることでしょう。
 
ただしどのような業界においても、会社によって様々です。
実は理容師さんだけが厳しい労働環境にいるわけではありません。
社会問題となっている「過労死」においては、意外にもサラリーマンが多いのも事実です。
良く言われるのは、
広告代理店
飲食チェーン店
ITのプログラマーなどが挙げられますが、会社によっては理容師の時代よりも拘束時間が長いなんていうこともあるかもしれません。
 
大切なのは何が理由で退職を考えているのか?
新しい職場には何を求めているのか?
これについては個人差が出てきますので、それらをしっかりと自己分析し、転職先を選ぶことが重要です。
 
現状からただ逃げ出したいというような気持で退職しても、どんな所でも現在よりはマシだなんて考えていると大きな間違いです。
 
経験を活かした接客業・サービス業というのがどうしても初めに浮かんできますが、必ずしもそれ以外はダメだというわけではありません。
辛い修行に耐えてきた忍耐力やお客様との会話から養われた知識・接客術などは、どのような仕事にも活かすことが出来るものです。
どこだったら雇ってくれるのかではなく、何がやりたいかを見つけ、その仕事に魅力を感じた理由と自身が培ってきたものがこのように活かせるということを会社に伝えることが転職活動です。
仕事への魅力を見つけるのであれば、気になった会社のヴィジョンをしっかりと理解することです。
理容師であった頃の仕事の目的は、お客様に喜んでいただく事と、自分自身の技術の向上だったでしょうが、サラリーマンの仕事の目的は、その会社のヴィジョンです。
サラリーマンは皆、その会社のヴィジョンに向って仕事をしているのです。
それに素直に賛成できて、やりがいを感じられるなら、頑張れるはずなのです。

 


理容師からの転職に有利な履歴書の書き方【例文あり!】

履歴書に関しては、昔と違い簡素化されていますので、履歴書と一緒に職務経歴書を記載して一緒に出すのが良いでしょう。
こんなところが不満で、こんなところが納得できなくて退職に至ったというようなものを素直に書く必要はありません。人事担当者は理容業界のことをよく知らないのですから、
「どんな仕事でも厳しいし辛いものだ。不平不満ばかりの奴では、うちでもすぐに音を上げだろう」
と判断してしまいます。理容業界の常識でも一般社会では常識ではなく、分かってもらえないと考えるべきです。

理容師の中で、どのような事が誇れるのか。
どのような事を心掛けて来たのか。
具体的な業務や実績


コンクールなどの受賞歴などもあれば、とにかくアピールできることは何でも並べましょう。そして、それらの経験をこのように御社で活かしたいと具体的に括っておきます。
履歴書の志望動機については、会社の人事部はしっかりと見ています。
何がやりたいか、自分には何ができるか、何故この会社だったのか。

をしっかりと書き込みましょう。それもその会社のヴィジョンに沿う形で書くのが良いでしょう。
具体的に記して見ます。
 

(ア)  志望動機

長年理容師という世界だけを見てきて、自分自身いずれ独立して店を持つという事だけを考え、ひたすら勉強してきました。仕事は好きですし、お客様に喜んでいただき感謝の言葉をいただけるような時は、本当に嬉しくやりがいを感じていました。

しかしお客さまからも様々なお仕事のお話しを伺い、自分でも知識の一環として他業界の事を勉強していたのですが、その中で自分が理容業界以外の事が何も分かっていないと気付かされるとともに、違った世界への興味がわき上がりました。そんな折に御社の業界を知ることになり、どうしてもこの業界にチャレンジしてみたいと考えるようになっていました。理容師として接客やおもてなし、心配りなどについては誰よりも力を入れて取り組んできたという自負があります。そしてそのような考え方は、御社のなかでも充分に役立てるのではないかと考えています。
御社のヴィジョンである「○○○」については、私自身どうせやるならこのようなものを目指してみたいと素直に感じました。それが御社を志望した動機です。
 

(イ)  なぜ理容師をやめようと思ったのか

理容師という仕事が嫌になったわけではありません。私を育てていただいたオーナーを初め、先輩の方々、そして何よりお客様には感謝していますが、一度きりの人生です。やってみたいと思う仕事ができ、それに今までの経験も加えることができるのならチャレンジするしかないと考えて理容師を辞める決心をしました。
 

(ウ)  自己PR

理容業界の事しかわかりません。ですから逆に貪欲に何でも吸収していって、一日も早く皆さまのお役に立てるよう努力します。そして私が培ってきた理容師としての経験も間違いなく活かしていく道を見つけてまいります。私が未体験の御社に強い関心を持ったように、御社の皆さまからも、異業種からやって来た私に関心を持っていただけるよう務めてまいります。
 
あくまでも一つの例です。
 
 


まとめ

最先端のファッションと髪型で、多くの指名客を抱え、好きな仕事をしながら、お洒落な店を持つ。
そんな夢が頭の中にあったのではないでしょうか?
そのような向上心が、睡眠不足の体を支えていたのだと思います。

そこで培ってきた技術は同じ理容業界では御朱印に近い力を発揮するはずで、人手不足が深刻化している理容師業界なら働く場所がないというような状況にはならないようです。
ただここでは、理容師を辞めたくなる理由。その中で向上心を維持できなくなってきた理由から、他業界への転職を記してきました。
社会に出て、理容師の世界だけで過ごしてきた方達には、一般企業はどうなんだろうという不安があると思います。
結論を言えば、アシスタントという下積みから努力を重ねて目標へ向って来たのです。出来ないわけがありません。

今まで培ってきた努力は間違いなく一般企業においてもスキルなのです。
理容師を続けるか?それとも辞めるのか?
その決断は自分自身にしかできませんが、決断するためには行動して情報を得る必要があるでしょう。膝を抱えて悩んでいるだけなら、行動してみることです。その行動すらも間違いなく経験になっていくのですから。